I'm Socrates
ALIVE

About "ALIVE"

I'm Socrates ALIVE

終わりは始まり。これは、あなたの物語だ。

山下航生が手がける、宮舞モカとの仮想ユニット I'm Socrates――待望の第2弾CDがついに完成。前作からさらに深化したサウンドとストーリーが交差する、全7曲のコンセプトアルバムをお届けします。

テーマは“終わってしまった恋”。
けれどそれは、ただの別れの物語ではありません。
忘れきれない余韻や、ふとした瞬間に蘇る記憶、言葉にできなかった想い。
そんな曖昧でリアルな感情の揺らぎを、楽曲ひとつひとつに閉じ込めました。

物語は楽曲の中で静かに流れ、聴くたびに違った表情を見せてくれます。
そしてwebノベルとCDが連動して、ひとつの恋の”終わり”から“始まり”まで展開。
その両方に触れることで、今作は完成します。

音楽としても、物語としても楽しめる一枚。
あなた自身の記憶や感情と重ねながら、自由に受け取ってください。

あの恋の続きに、そっと触れるような時間を――。

Tracklist

1. プレイリスト
2. 君のいない未来
3. 濁流と無音
4. 横断歩道のむこうがわ
5. すこしずつ
6. レジリエンス
7. ALIVE

ボーカル:宮舞モカ
作詞・作曲・編曲:山下航生

Release Info

Release : 2026/4/26
Location : M3-2026春 第二展示場 お-03a(WisteriaMagicとの合体サークル)
Price : 1,500円(即売会頒布価格)

CD購入特典

Web Novel "Prologue"と楽曲に連動したミニ小説"resilience"を特典封入。本編CDおよびwebで展開される物語を、より深くお楽しみいただけます。

Store

BOOTH: 特典ミニ小説付きCD-Rの購入は こちら
DL.site: 現在準備中

Movie

Web Novel "Prologue"

思っていたより、静かだった。

終わったのだと理解はしている。言葉も、表情も、最後は穏やかだった。どちらかが責めることもなく、ただ確認するみたいに頷き合って、それで終わった。

ああ、こうなるんだ、とそのとき思った。

きっと前からわかっていた。
約束の言葉が減っていったことも、次の季節の話をしなくなったことも、会話の隙間が少しずつ長くなっていたことも。決定的な何かがあったわけじゃない。でも、小さな違和感はずっと積もっていた。

「うん、わかるよ」

自分でも驚くほど素直に、そう言えた。
泣かなかったし、引き止めもしなかった。それが正しい気がしたし、少し大人になれたような気さえした。

駅前はいつも通り混んでいる。
秋の空気は中途半端に冷えていて、薄いコートの袖口から風が入り込む。ショーウィンドウはもう冬の色をしている。

世界は何も変わらない。

スマートフォンの画面を開く。特別な通知はない。
当たり前だ。もう、来ないのだから。

それでも不思議と落ち着いている。
大丈夫、と心の中で言ってみる。ちゃんと響く。問題ない。想像していたより、平気だ。

――ほら、やっぱり。

薄々わかっていた別れは、衝撃にはならないらしい。
覚悟していたことは、ちゃんと受け止められる。私はそういう人間だ。

改札を抜ける。
人の流れに合わせて歩く。足取りは普通だ。重くも、軽くもない。

好きだったな、とは思う。
嫌いになる理由はないし、責める気持ちもない。ただ、続かなかった。それだけだ。誰かが悪いわけじゃない。そう整理できる。

イヤホンを耳に入れる。
明るい曲を選んだつもりだった。

けれど流れてきたのは、前に一緒に聴いていた曲だった。

指が一瞬止まる。
すぐにスキップする。何事もなかったみたいに。

ショーウィンドウに映る自分は、きちんとしている。
ちゃんと笑えている、と思う。少なくとも、崩れてはいない。

悲しいのかもしれない。
でもその実感は、まだ遠い。

季節はこれから冬へ向かう。
空気はもっと澄んで、朝の光はきっと今より白くなる。

その光の中で、自分がどう立っているのかは、まだ考えない。

大丈夫。
本当に、大丈夫だから。

そう思いながら、前を向いて歩いている。